世界のニュース・闇がわかる最高の海外ドキュメント動画VICE!おすすめ13選

どもども。
VICEってドキュメンタリー番組を知っていますか?
VICEとは、ニューヨークに本社を構え全世界36カ国に展開し、月間約2.8億人の視聴者をもつ、グローバル・デジタルメディアのこと。
Youtubeや動画配信サービス"hulu"で視聴可能。
そして、そのコンテンツはというと、
- 音楽やファッション
- 社会問題や政治問題
- 世界のタブー
- 戦争の最前線
- ドラッグ製造者、ギャング、社会的な異端者
など、幅広く扱っています。
これだけ見ると普通ですが、VICEはクオリティが他のドキュメンタリーとは違います!作品の一つ一つのテーマが少し変わっていて、そして徹底的にリアル!
例えば、
- ストリートギャング〈Crips〉の入団儀式
- アメリカで広がる違法珍獣売買の実態
- ブラジル女子刑務所のミス&“ミスター”コンテスト
- 密着24時!全身整形美女ヴァニラ
- 北朝鮮 潜入ルポ
など、目をひくタイトルが多いですよね。動画の長さも、20分前後なのでサクッと見れます。
そこで、この記事では、
Youtubeで公開されている900本以上のVICE動画の中で、”これだけは見ておくべき12選”を紹介します!
選んだ動画は、どれもテーマが重く、日本では知られてない世界の現実がわかるものばかり。ほんと『よくここまで潜入取材したなぁ』って感じです。
映像は日本のニュースでは流れない・直視できないショッキングなものが多数あります。
その場合は、動画が始まると”注意”がでるので、見慣れてない人は避けてください。(特に中東編、アフリカ篇)
字幕は全て日本語訳が付いてます。英語字幕にすれば英語の勉強にもなりますよ。
※補足
紹介されている動画が作成されたのは、2015年前後のものが多いです。今は状況が変わっているケースもあるので、先が気になる人は、「現状ついて』クリックして、最新の情報を確認してください。
まずは、こちらから。
おすすめVice動画 アジア編
北朝鮮潜入ルポ(全3回)
<あらすじ>
将軍様に敬礼! VICE旅行ガイド「北朝鮮」編。1年半に及ぶリサーチの末、北朝鮮入国に成功。
韓国との軍事境界線、DMZを両国サイドから比較するなど一風変わったツアー形式でお届けする、北朝鮮の等身大の姿とは?
VICEのベテランリポーターとカメラマンが、北朝鮮の観光ツアーに参加する企画です。
今回、紹介する動画の中では、見やすい内容。リポーターが異常な北朝鮮の状況に、いちちいち突っ込みいれるのが面白いです。
こちら、続編で同じリポーターが出演してる「北朝鮮 労働キャンプ」もあるので、気に入った方はぜひ見てください。
<現状について>
イメージ的に、北朝鮮は観光客を受け付けてないと思ってましたが、2018年だけでも、世界から約20万人の旅行者が訪れています。日本人も360人位行ってるみたいです。
金額を調べたら、2泊3日の平壌滞在ツアーで20万円前後。面白そうですよね(笑)
性的人身売買: ネパールの売られゆく女性たち
<あらすじ>
ネパール・インドの国境地帯では、毎日50人近くのネパール人女性が消息を絶っている。性的人身売買の被害者だ。
彼女たちの身に何が起きたのか、特定の地域で人身売買が横行する理由とはなにか?
非常にショッキングな内容。
誘拐されて連れていかれる場所がインドというのが、ネパールとインドの関係性を物語ってる感じです。
VAICEの他の動画で「インド 聖なる売春」というのもあり、男性だけでなく、家族が売り飛ばすケースまであることがわかります。
これを見てもインドの性についての考え方が、世界標準からずれてるのがわかりますよね。
人口が多い国なので全員に”モラルの徹底”は難しいと思いますが、将来的に世界で2番目の経済大国になると予想される国なので、変化に期待したいです。別にインドだけでなく、同じような犯罪は南米でも、たくさんありますけどね。
関係ないですが、最近、日本にネパールの出稼ぎ留学生が増えてるのは知ってますか?ネパール人は基本的に優しく、頑張り屋さんが多いので、日本で成功して欲しいと心から願ってます。
<現状について>
ユニセフの発表によると、現状も年間5000人~7000人のネパール人の子供が人身売買で、インドに売られてます。女の子だけでなく男の子もです。
存在を否定された ミャンマーのロヒンギャ族
<あらすじ>
近年、ミャンマーの民主化に国際的な注目が集まる一方で、ラカイン州に暮らすイスラム系少数民族ロヒンギャ族に対する迫害行為は看過されている。
孤立無援の彼らが密入国を試みて危険に晒されたり、人身売買の対象となるケースは後を絶たない。
そこに複数の政府が関与している疑惑もある。彼らを取り巻く現実を追った。
住んでいた国から迫害されて、国連や大国からも無視されている、ありえない話。理由は石油など利権が絡まないからでしょうか?
ミャンマー人からすると「ロヒンギャは不法移民」という考え方みたいです。
2015年に発足した民主政権に、ノーベル平和賞を受賞したアウンサンスーチーも入閣しました。世界はロヒンギャ民族の問題を解決を期待しましたが、大部分の反対派を意識してか、積極的に関わらない方針です。
そして最新のニュースでは、軍政権のクーデーターが発生と、ミャンマーはまた混迷へと突き進んでいます。
<現状について>
2017年から発生したロヒンギャ難民の数は、2019年で91万人にも達していると言われてます。
避難しているバングラデシュの避難キャンプでも、すでに許容量の限界を超えており、支援も間に合っていない状態。
そして悲しいのは、国連で「ロヒンギャ迫害を非難する決議」を賛成多数で採択した時に、棄権に回った少数の国の一つが日本だという事実です。
SHABUで覚醒するフィリピン
<あらすじ>
フィリピンではSHABU(シャブ、メタンフェタミン)が深刻な社会問題だ。
権力の腐敗、未熟な司法制度、高い失業率、低賃金、あらゆる悪条件が重なり、SHABUの悪影響は広がり続けている。
フィリピンは、日本から約3時間半で行ける近い外国で、留学や観光で人気の国です。
この動画では、非常に怖い国の印象に見えますが、実際、私がフィリピンに3年間滞在してた時は、ドラッグや治安面で怖い思いをした経験はなかったですが。
とはいえ、フィリピンは、これからもっとたくさんの日本人が訪れるようになるので、こんな闇の部分があるってことは知るべきです。
<現状について>
2016年に就任したドゥテルテ大統領が、”麻薬撲滅戦争”をうたって、2~3万人近い麻薬関連の犯罪者の死者をだしました。
世界的には”虐殺”と非難は浴びてるものの、実際、「夜間の外出もしやすくなった」とフィリピン人の友人も言っており、国民からの支持は集めています。
おすすめVICE動画 中米・南米編
エルサルバドルのギャング (全6回)
<あらすじ>
”世界一治安が悪い”とされる、エルサルバドルの救いようがない実態に迫る。
今まで、いろんな”治安が悪い”と言われてる国や地域に行きましたが、エルサルバドルは別次元ですね。
630万人の人口で、6万人がギャング 50万人がギャングに関係していると言われてます。国民の12人に1人が、ギャング関係者というめちゃくちゃな国。
日本のユーチューバーが行ってる動画もありますが、ここはそんなノリで行く国じゃないです。今回、紹介する動画の中でも、特に救いようのない内容です。
<現状について>
劣悪な治安・経済状況から、アメリカに移動する移民が後を絶たない状況。
しかし、トランプ政権の”移民不寛容政策”などで、強制送還されるケースも増えている。
2019年に発足したブケレ政権では、10万人あたりの殺人件数が35人と、前年の50人に比べて、治安改善が見えています(世界標準に比べてまだ高い数値ではある)。
パブロ・エスコバルの遺産(全3回)
<あらすじ>
コロンビアの麻薬王、パブロ・エスコバル 今も脈々と受け継がれている彼が残した負の遺産を、三回にわたって特集する。
麻薬ビジネスがどれだけオイシイか?また、麻薬王と言われた人物が、どれだけパワーをもっていたか?その理由が、よくわかる動画です。
そして後半では、ギャングだった男性が更生した人生、そして麻薬王が残した負の遺産を見ることができます。
感想としては、やっぱり南米は怖いなと(笑)。旅行に行った人は、みんな良かったって無事に帰って来てますけどね。
<現状について>
世界の薬物生産量は、年々増加している。
アヘンはアフガニスタン、コカインはコロンビア・ペルー・エクアドルがそれぞれ世界生産量の大部分を占めています。
メキシコ フェミサイド 知られざる悪逆無道(全2回)
<あらすじ>
ここ数年、メキシコシティに隣接するメヒコ州では、フェミサイドと呼ばれる残酷な事件が多発している。
女性差別からの暴力や虐待などによる殺人事件のことで、その被害者数は、2005年から2011年の間に約2000人にものぼっており、殺害方法も徐々にエスカレートしているという。メキシコの知られざる事態を2回に渡ってレポート。
女性は、この動画を見るとショック受けるでしょうね。
今でも、メキシコでは、毎日10以上の女性が殺害されてると言われてます。そりゃアメリカに移民に行くのも無理ないですよね。
しかし、アメリカもトランプ政権になってから、移民規制を激しくしてます(バイデン大統領になってからは、移民受け入れ数が向上する見込み)。
また、アメリカに移動するまでの道中で犯罪に巻き込まれる確率も非常に高いと、こちらの動画で確認できます。
まさしく負の連鎖です。
<現状について>
国立統計機関によると、メキシコ女性の3人に2人が何らかの形で暴力の被害者になったことがあるというデーターがあります。
おすすめVICE動画 中東編
元ムスリムを救え イスラム教国からの脱出
<あらすじ>
イスラム教を国教とする13か国が、改宗・棄教した者に死刑を執行している。
イギリスでも、キリスト教に改宗した元ムスリムは、近所から嫌がらせを受け、傷害事件にまで発展した。
そんななか、SNSを介して元ムスリムを救う動きも見られる。援助を受け、サウジアラビアからドイツを目指す、無神論者の女性に密着した。
個人的な意見ですが、日本人は表面的には仏教徒ですが、ほとんどは無神論者(英語でatheist)では?と思ってます。
日本人は、特に厳しい戒律に縛られて生活してないので、平気で『宗教に関心ない」とか言えますが、これがイスラム教を国教としてる、厳しめの国だと、そうはいきません。
この動画にでてくるサウジの女性も、そんな無神論者の一人。家族を捨て、命をかけてヨーロッパに逃亡する緊迫した様子が見れます。
「宗教と生活が密接になってる国では、これぐらい大変」という意味で見るべき動画。
でも、この動画を見てイスラム教に偏見はもたないでくださいね。例えば、インドネシアなんか、もちろん地域によりますけど、ほぼ普通の生活をしてるように見えます。女性もヒジャブを付けてる人の方が少ない印象です。
<現状について>
現在の信者数で見ると
- キリスト教
- イスラム教
- ヒンズー教
- 無神論者
- 仏教
という順番。しかし2050年には、イスラム教信者数とキリスト教信者数がほぼ同じになり、その後、世界で一番信者の多い宗教になると言われてます。
イスラム教を詳しく知らないという方は、簡単にどんな宗教か知っておくべきかもですね。こちらのサイトの説明はわかりやすいです。
ダーイッシュ(自称イスラム国)野望の行方(英題 The Islamic State)
<あらすじ>
「イスラム国」なる過激派集団に密着した貴重な映像。今後の世界を占うためにも、今一度、ご視聴ください。
一時期、イスラム国(通称IS」が話題になりましたね。後述しますが、現在はかなり勢いは弱まってます。
こちらの動画で見るべきポイントは、イスラム原理主義者という過激派集団の考え方、ISがどのように勢力を伸ばしていったか?がわかる内容です。
また、彼らがこうなるに至った経緯も考えさせられます。アメリカによるイラク介入で、片側の勢力だけを徹底的に虐待。しかも、それを国際社会が黙殺したため生まれたモンスターがISと言われています。
ここまで内部に密着した動画を見たのは初めてだったので、衝撃を受けました。
ちなみに、日本はイスラム原理主義者からは、以前は友好的に見られてました。アメリカに戦争で負けて、原爆を落とされたりと、仲間を見るような感じだったのでしょう。
それが、最近では、完全に「欧米の一部」と見なされて、日本人誘拐事件など発生してます。そんな実情を改めて認識すべきと感じました。
ISが生まれた経緯を簡単に知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
<現状について>
ISは、一時期、シリア領内の都市ラッカを首都として、日本と同程度の範囲を支配してました。しかし現在は、北海道くらいの範囲まで縮小・弱体化されてます。
2019年には、最高指導者のアブー・バクル・アル=バグダーディがアメリカ軍により殺害されましたが、後継者をたて、インドやパキスタンでも勢力を拡大中です。
さらにパンデミックの影響で仕事を失った若者を吸収していく動きも見せており、今後の動向が注目されます。
哀しみのアフガニスタン
<あらすじ>
アフガニスタンで繰り広げられる、タリバンとアフガニスタン治安部隊の戦闘。
2014年末には、NATOによる国際治安支援部隊(ISAF)も撤退し、ここ最近、情勢悪化に拍車がかかっている。
ISAF撤退以前に撮影された混乱は、NATOがなぜ撤退の決断を下したのか疑問に思わざるをえない、現地の一般市民が巻き込まれている惨状を詳らかにする。
完全に日常生活と戦争が隣り合わせの状況になった、アフガニスタンの動画。
かなりショッキングな映像があり、ただただ、やるせない感情しか生まれてきません。
さらに最悪なことに、去年はアフガニスタンの環境改善のために灌漑用水事業をしていた中村医師も武装グループに殺害されたり、国連機関の方の殺害事件も続発。
ますます国際社会から見放される状態になってます。
<現状について>
20年以上にわたる内戦状態が続いていて、アフガニスタン政府とタリバン間で、和平に向けた動きは進んでいません。さらに、そこにISも加わり泥沼化してます。
2020年には、駐留していたアメリカ軍の3割が撤退を開始し、今後も縮小方針で、さらなる治安の悪化が懸念されてます。
おすすめVICE動画 アフリカ編
南スーダンを救え!元戦災孤児の夢と現実
<あらすじ>
ジャーナリストのロバート・ヤング・ペルトンとティム・フレッシアは、元戦災孤児のマショットと共に南スーダン共和国を訪れる。
同胞を救おうと願うマショットが見たのは、独立を果たし平和な国を目指すはずが、ヌエル族とディンカ族の対立によって引き裂かれた母国の姿だった。
長年、内戦が続いていたスーダン。そんな中、2011年に南スーダン共和国は、独立を勝ち取り、世界でも最も新しい”国”が誕生しました。
やっと「国を発展させる」タイミングがきたのに、2013年に副大統領によるクーデーターが発生。クーデーターは失敗しましたが、大統領派のディンカ族と副大統領派のヌエル族との間で、残虐な内戦に突入しました。
この動画は、その内戦を密着したものです。
とにかく、敵に対する攻撃の仕方が残虐すぎて、とても人間がすることには見えません。でも、これが現実。アフリカでは、他にも、コンゴ、中央アフリカ、ブルンジといまだに、内戦だらけです。
アフリカは日本からも遠く、イマイチ、紛争や戦争といっても、実生活に影響しないので、関心がありませんでしたが、この動画は、そんなアフリカの実情を知る良い機会になりました。
<現状について>
2018年には、内戦を停止する宣言が結んで、紛争が終結する期待がありました、しかし、まだまだ、各地で暴動が発生したりと、全然落ち着いてないみたいです。
現状、国内避難民は約190万人、国外へ逃れた難民は約150万人にものぼり、510万人が食糧支援を求める事態になってます。
リベリア 混迷の原点(全8回)※ ショッキングな映像が含まれてます!
<あらすじ>
アメリカで解放された黒人奴隷によって建国された国、リベリア。2度の内戦が起きたこの地では、10年前に締結された和平合意後も戦争の面影が消えることはない。
貧困や麻薬、売春に加え、人喰いが蔓延るカオスの国、リベリアにVICEが足を踏み入れる。
この記事で紹介する動画の中で、一番ショッキングな映像が流れます。耐性が無い人は見ないでください。
リベリアは内戦で、国はめちゃめちゃです。強盗・殺人・レイプと非道の限りが尽くされるのは、内戦時よくあります。しかし、この国の場合、敵を”食べる”という事態までに発展しました。
この動画では、そんな元人食い軍団のリーダーに密着し、彼を通して、なぜそんな事態になったのか?また彼が更生しようと努力している姿を映しています。
ほんと、今の時代にこんな事があって良いのか?と信じられない映像と証言が連発しますが、なぜか「見て良かった、知って良かった」と思えたのが不思議。
また、ここに取材に行くリポーターのプロ魂にも感動しました。映像に耐えれるなら見て損はないでしょう。
<現状について>
20万人以上の死者をだして終結した内戦から、15年以上経過しました。復興が少しずつ進んでるといはいえ、依然、高い失業率や治安も悪く、世界の最貧国の一つです。
最近では、個人的に好きなテレビ東京のドキュメンタリー番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」でも特集され、今のリベリアがわかる内容でした。
Youtubeで、本編でなくスピンオフ版ですが、無料で視聴できるので、ぜひ見てみてください。十分過ぎるほどヤバい雰囲気がわかるはずです(笑)
さいごに
いかがでしたでしょうか?ほんと、救いようの無い内容が多かったですよね。
私は、今まで漠然と理解していた・聞いたことあるだけだった世界のニュースを理解する良い機会になりました。
これを見て、何ができる?という訳ではないですが、知る・気にするだけでも意義があるかなと思います。
マザーテレサの言った有名な言葉で、
『愛の反対は憎しみではない。無関心だ』
これが、いつも頭から離れません。
さて、『もっと最新のVICE動画を見たい!!」という方は、以下の2点の方法があります。
一つ目は、英語版VICEのyoutubeチャンネル。ただし、こちらは、日本語字幕はありません。
二つ目は、動画配信サービスHulu。ここでしか見れないシリーズ動画もあります。無料体験で視聴できますよ。もちろん、日本語字幕対応してます。
また、おススメのVICE動画を見つけたら紹介しますね。
でわでわ