どもども。
今回のテーマは『海外旅行・留学中の健康管理』についてです。
フィリピンの語学学校で約3年間勤務、それと7ヶ国11学校の留学経験の中で、下記のような人達をたくさん見てきました。
せっかくの限られた貴重な時間、体調不良で1日も無駄にしたくはありません。
海外では、なぜか、ふだん風邪をひかない人も体調を崩しやすいです。一度体調を崩すと、治すのにすごく時間がかかるケースが多い。自分もそうでした。
また、アジアが初めての人は、ほとんどの方が滞在中に下痢になりがちです、どれだけ注意していても。
”どうすれば、海外で体調を壊さないで過ごせるか?”
正直、全く体調を壊さないのは難しいです。ただ、少しの知識と準備があれば、体調を壊しても重症化させないことはできます。
私は、過去に2名の元看護師、薬剤師のインターン生と一緒に働く機会がありました。彼らから聞いた話と、自分の経験をみなさんにシェアします。
今回の記事の内容は以下の通り。
● 体調を崩す原因
● 体調不良の時の効果的な治し方
● 体調をくずさないための対策
● 健康管理グッズの紹介
留学だけでなく、海外旅行が好きな方や、海外で働いている人もぜひ見てください。
海外旅行や留学中に、体調不良になる原因

私の実感で、海外旅行、留学中に発症しやすい病気を言うと、
1位 下痢
2位 風邪
3位 デング熱などの伝染病
のような感じです。
上記の病気を引き起こ原因は以下のような事が考えられます。
寒暖差が激しい気候や、日本と違う生活環境
東南アジアは基本的に年中暑い国。なので、少し外に出るだけでも汗だくに。
逆に、建物の中や、車やバスなどは、クーラーがガンガンに効いてたりします。
また、エアコンは『ドライ』のような "丁度良い温度設定”がありません。『弱』でも寒すぎるような感じです。
また、あまり知られていませんが、アジアの12月〜2月は夜間は肌寒い。
こういった温度の変化に身体がついていかなくて、風邪を発症させる人が多いです。
食べ物や、飲み水の変化
”水道水や、屋台の水は飲んではいけない”
よく聞きますよね?
通常、海外では、水はコンビニで買ったり、館内に設置されているウォーターサーバーを利用することになります。
ただ残念ながら、それだけ注意していても、ひどい下痢になる場合があります。
海外では、水の成分や食べ物の管理方法も日本とは違います。なので、どれだけ注意しても、100%下痢を防ぐ事は難しい。
これに関しては、"海外に旅行した事がない人は、一度はひどい下痢になる”と思った方が良いでしょう(特にアジア)。
だんだん海外での生活に慣れると、簡単に下痢になりにくくなります。
慣れない海外生活のストレス
今まで、ドミトリー(共同部屋)に長期間滞在したことはありますか?費用を安く済ませようとする場合、ドミトリーになります。
友達ができたり楽しい反面、以下のようなことで体調を崩す原因にもなります。
● 周りがうるさくて寝れない
● ルームメイトが夜遅くまで電気をつけてて寝れない
● クーラーがずっと付けっ放し
こういう慣れない環境が、徐々にストレスになり睡眠不足を発生させ、体調不良へとつながります。
無理なスケジュールをたてる
こういった事から、無理なスケジュールをたてがちです。
でも、海外では思わぬ渋滞だったり、移動距離も長かったり、なかなか計画通りにはいきません。結果的に、無理をして、十分な睡眠がとれず体調を崩してしまいます。
また、留学の場合、”勉強を頑張りすぎる人”も無理する傾向があります。特に注意なのは、留学の始めと、終わりの1週間。
以下のような状態になりがち。
● 慣れていない環境でのストレス
● 卒業プレゼンテーション作成で寝不足
● 毎日、夜遅くまで勉強する
● 目標のレベルに達してなくイライラ
これらも、生活リズムが乱れて、最終的に体調を崩す原因になります。
蚊にかまれる
デング熱、マラリアは菌を持っている蚊に、かまれることによって発症する病気。
インドで、友達がデング熱にかかりました。
めちゃくちゃ、苦しそうでしたよ。
東南アジアは熱帯気候なので、蚊の数は非常に多い。対策を考える必要があります。
海外で、体調を崩した時の効果的な対策

下痢・腹痛
菌が体内に入ってから発症するまでの期間は、30分から1週間位と期間の幅が広いです。
<症状>
激しい下痢や吐き気、ひどくなると発熱も発生。10分おきにトイレに駆け込むようになることも。
熱まで出てくると、重症化しているので病院に行くべき。
下痢の治療方法
・多く水分をとる
下痢になると体内の水分が失われます。
つらくても多めに飲みましょう。
・できるだけ食事をとる
食欲がなくて何も食べないと、病気が長引くだけです。お腹に負担のない、脂っこくない食事をとるようにします。
どうしても、食欲がない場合は以下がオススメ。海外のコンビニで売ってます。友達にお願いして買ってきてもらいましょう
・飲み物→ポカリスエットなどのスポーツ飲料
・食べ物→カロリーメイトなど。
・下痢止めは飲まない
正露丸などの下痢止めのこと。
これが有効かどうかは、人によって意見がわかれるところです。
看護師さんに聞いたところ、飲まない方がいいとのことでした。理由は、悪い菌が体の外に出ていくのを邪魔するからです。
私も下痢になった場合は、上記の理由から正露丸は飲みません。その代わりに、ビオフェルミンなどの整腸剤を飲みます(あまり効きませんが)
また、現地の下痢用の薬を飲んだ時はすごく効果がありました。『何か薬飲みたい!』という場合は、現地の薬を試すのもアリ。
現地の薬は効き目が強すぎるから飲まない方がいいという意見がありますが、下痢の薬を飲んで悪化したのは見た事がありません。
とにかく、すぐにトイレに行ける状態にして安静にするが一番。悪化して熱まででてきたら病院に行きましょう。
ウィルス性の風邪
海外にいる時、私が一番なりたくない病気。勉強できない、遊べない、しんどい、と良い事が何もないので。
<症状>
鼻水、くしゃみ、そして高熱というパターン。
逆もあり。
風邪の治療方法
・薬を飲んで寝る
これが一番!
熱あるのに、無理してしても長引くだけです。普通は、だいたい2日〜3日間ゆっくりしてたら治るでしょう。
また、『風邪かな?」と感じたら早めに薬を飲みましょう。そのためにも、日本から飲み慣れた薬を持ってくるのをオススメします。
扁桃腺炎(ヘントウセンエン)
これが一番大変でした!のどが腫れてしまう病気です。
<症状>
喉が痛くなって、唾を飲むのもつらい状態に。
そしてそこから、高熱が続く。
こうなると普通の風邪薬を飲んでも、ただ熱が下がるだけで、また時間がたつと発熱します。
しかも、40度近い高熱。長くなると1週間以上、高熱が止まらない場合があり。
扁桃腺炎の治療方法
・喉が痛くて、高熱が2日以上続いたら病院に行く
扁桃腺炎の怖いのは、長期化すること。
扁桃腺炎を早く治すには、"抗生物質"が入ってる薬を飲む必要があります。英語で”抗生物質”は、『antibiotic』アンティバイオティク 。
重症度にもよりますが、抗生物質を飲むと、嘘みたいに早く治ることがあります。
薬局で抗生物質を買うには、処方箋(英語 prescription プレスクリプション)が必要です。自力で治そうとして無理するより、病院へ行って薬をもらいましょう。
デング熱
デング熱が発症するのは、菌の持っている蚊にかまれるのが原因。
蚊の多く発生しやすい雨季は、特に注意が必要。発症するまでの潜伏期間は、1週間から2週間。
<症状>
40度近い発熱が続く。
普通の風邪と違いがわかりづらいが、特徴は、目の奥や、身体の関節部分の痛みが厳しくなること。
治療が遅れて、重症化すると死亡することもある怖い病気です。
デング熱の治療方法
2〜3日高熱が続き、上記の症状があるようなら、病院に行ってデング熱かどうか検査を受けましょう。それが一番です。
海外で体調を崩さないための健康管理方法

無理して、生活リズムを乱さない
全ての体調不良の原因はここから。
滞在を充実させたい気持ちは、わかりますが、睡眠時間を十分とるようにしましょう。
ストレス発散の場所を作る
ドミトリーだと、一人の時間をもてないのが一番のストレスになります。
自分の場合は、一人になる時間を作るために、休みの日はお気に入りのカフェで勉強してました。
また留学の場合、ルームメイトの生活習慣にどうしても耐えられない場合は、学校スタッフにお願いして部屋の変更をお願いしてみましょう。
ただ、簡単に部屋の移動は受付てもらえない可能性があるので、その場合は追加で払ってシングルルームに移動するとか。その出費は仕方ないですよね。
留学の目的は、ストレスをためにきてるわけじゃなくて、勉強をしにきているわけです。悩む前にさっさっと行動に移すのが一番しんどくないです。
どこに行くにも上着を持って行く
アジアの雨季は、急に大雨が降りるので、いきなりビショビショに濡れる可能性があります。
また、フィリピンの、バスや飛行機などの乗り物、教室やカフェは、エアコンが効きすぎてかなり寒い。濡れたままで、強いクーラーに当たると風邪ひきます。
”寒い”と思った時に、いつでも着れる上着を持っておきましょう。
食事前に、手を洗うか消毒する
ドラッグストアで、携帯式の消毒アルコールを安く売ってるところが多いです。必ず食事前に手を洗うようにしましょう。
これがウィルス性の風邪を防ぐ一番の方法です!
栄養サプリメントを定期的に飲む
野菜が入った料理が少ない国の場合、栄養をかたよってとってしまうことがあります。そして果物や野菜は、スーパーで買っても高い。
ということで、”ビタミンC”などの栄養サプリメントを日本から持って行きましょう。ビタミンCは、身体の免疫機能を高める効果があります。
虫に刺されないように注意する
できるだけ長袖の服やズボンをはくようにする。
ただ、暑い時に長袖を着るのは嫌ですよね?なので、私は虫除けクリームを現地で買いました。現地のものは、日本の虫除けよりも効くのでおすすめです。これで半袖でいれます。
旅行・留学中の健康管理グッズを紹介

ほとんどのものは現地で購入可能。
しかし、日本の方が安いものもあります。
虫除けクリーム(現地)
先程も言ったように、科学的根拠は無いですが、日本から持っていた”虫除けスプレーやクリーム”は、あまり効果がないように感じました。
そこで、オススメは、現地の薬局で購入できるクリーム。値段も安いですよ。

上は、フィリピンで購入したもの。これのおかげで、虫から刺され知らずでした。
持ち運びしやすい上着(日本)
ユニクロとかで売っている、軽くて持ち運びできるのがオススメ。
また、膝かけとかも重宝します。
夏でも、必ず持って行ってください。
耳せん(日本)
4人部屋など相部屋の場合、必ず誰かイビキ・歯ぎしりをしてます笑
良い睡眠をとるために必需品ですね。
栄養サプリメント(日本)
自分は、日本からマルチビタミンを持って行ってました。こういうサプリメント類は、海外では高いので、日本で買っていきましょう。
薬(日本、現地)
私は薬にすぐ頼る方なので、いろいろ飲みます。
元薬剤師さんにも、何がオススメか聞いてみました。
・頭痛薬(日本)
現地にもあります。
ただ、日本のロキソニンやイブの方が効き目は早いです。
・風邪薬(日本 現地)
やはり普段から飲み慣れたものを持って行くべき。
安心ですし。
・整腸剤(日本)
ビオフェルミンがオススメです。
また、余談ですが、コンタクト液もあまり売ってないので、日本で買ってきた方が良いですよ。
現地の薬について
現地の薬は悪くないです。
また、海外(アジア)は薬が安い!
一箱とかでなく、個数で買えるし。
よく現地の薬は、効き目が強すぎて、眠たくなるとか言いますが、自分は大丈夫でした。
風邪だったら『 for cold』
下痢だったら『for diarrhea ダイアリア』と言えば、薬局で買えます。
さいごに
海外初心者の人で、体調面に不安がある人は、現地の日本人に相談できる環境をオススメします。学校とかホテルとか。
最後に、これは持論ですが、一度ひどい下痢になると、免疫力が上がり、それから下痢になりにくいと思っています。
私は、21歳時に、旅したインド・ネパールで、大変な下痢は経験し、赤痢(セキリ)になりました。帰りに空港の検査でひっかかって、その後は強制的に保健所で1週間も監禁状態です。
ただ、それ以降、どこの国に行ってもお腹を壊しません。
海外での長期生活になると、下痢や体調不良は避けられないです。
そんなときは、
無理をしないで、できる治療法をすぐにする
これをしてもらえれば、大事にはならないはず。
海外で病院に行く時に必要な海外旅行保険に関しては、こちらの記事をどうぞ。
フィリピン留学 薬局・病院の行き方 まとめ これで体調不良・風邪も大丈夫!
でわでわ
わかりやすいまとめ、頷きながら拝読しました。
そう、虫対策は重要、現地の虫除けの方が断然効きますね。
私も東南アジアにしばらくいて、予防接種ゼロで困ったことはまったくありませんでしたが、蚊に刺されて感染症(皮膚の化膿)で苦しみました。
デング熱や食あたりからの胃腸炎も厄介です。
下痢は仰るとおり、症状が重かったら病院行き、ノロのようなウイルス性の胃腸炎なら私も同じ理由で薬は飲みません。
ありがとうございます!
予防接種の事、買いてなかったですね。
私も、受けた事は今までないです。
結局、本当に苦しまないと気づかないってとこがありますよね。
お金で買える安心は、買っておいた方が良いと思うので、心配な人は保険や予防接種もしっかりするべきですね。
私は余裕がないですww